世界は嘘で出来ている
ひとの言う事はその全てが虚像のようである
どんな賛辞にも裏があり
闇が広がっている
その口から発っせられる言霊には毒が滲んでいる
誰もが仮面を着け
素顔のわからない十字路
私たちは何を目指し
何を目印にして
いったい何処へと向かっているのか
赤い壁に、白い毒文字
虚像の自分と背中あわせで
私たちは座っているのである
右手には暗色の仮面を
左手には銀の短剣を
ひとは
虚像という偽りの影である
信じてはならない
傍に寄り添ってはならない
虚像の世界に
「ひと」は居ない
たどり着くのは嘘で創った園
破滅と絶望をはらむ
黒い螺旋の奥深く
闇より暗いドアを見つけた
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